リピーターの方も多く、大変好評をいただいている展覧会です。
まだお越しいただいていない方も、既にお越しいただいた方も是非会期終了までに宮崎興二展に遊びに来ていただけたらと思います。
10月末には図録も完成し、現在、好評発売中です。

1冊1,200円(税込)。前後期含めて、すべての出品作品、展示風景写真がカラーで掲載されている贅沢な1冊です。


そしてなんと、ご購入いただいた方には、宮崎先生のインタビュー記事を特典としてお付けしております。
宮崎先生が、なぜ高次元図形科学者となり、4次元絵画を描くようになったのか、これまでの人生を辿りながら答えていただいております。
とても興味深いインタビューなので、特別にいくつかの質問を抜粋してご紹介します。
子供のころのアートとの出会いを教えてください。
宮崎:実をいうと、子供時代は何でも人に教えられた通りするように育てられたため自分勝手なことをする図画工作は苦手でした。むしろ決まりきった計算を機械的にする算数のような勉強が好きでした。「夢幻次元のパノラマ」に見る碁盤目模様からもわかる通りです。そんな中の小学4年のとき赤十字のポスター・コンクールがあり、図画工作の教育者だった父親のいいつけで応募し賞をもらって賞金を赤十字社に寄付したところ騒がれて私とアートが結び付きました。
絵の世界で影響を受けた人があれば教えてください。
宮崎:絵の世界というよりも人生上大きな影響を受けた人が二人います。一人は、徳島での中学時代の絵の教師だった佐野比呂志画伯で、この画伯から風変わりな水彩画教育を個人的に受けました。たとえば級友たちにはきれいな風景を写真のように描けと教えているのに、私には汚い工場や幽霊屋敷を柱や壁はわざと斜めに倒し屋根はめくれ返ったように描けというのです。青空をピンクに塗らされたこともあります。その結果、いつのまにか自分で無意識に破天荒な絵を描くようになったのですが、なんとそれがいろいろな児童生徒向きコンクールで賞を取りました。この異様な絵を描いて賞を取るという経験により、私は「醜い景色を美しく表現する」つまり「すなおでないことをすなおに行う」という変な生き方を身に着けました。
この訳もわからず描いた中学時代の絵の見方を教えてくれたのが、もう一人の京都の大学時代に通った絵画教室の桑田道夫画伯です。そこで佐野画伯仕込みの水彩画を見せたところ、「部分的には異様な色や形が乱雑に並んでいるようでもそれが徹底していて全体が統一されている」という、その後の私の生き方を支える評価が得られ、それを聞いて、佐野画伯がいつも全体を見ながら細部の指示をしていたのがわかった気がしました。その全体像を見る力が中学生にはなかったことになります。
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高次元研究の道を歩む土台が、子どもの頃から育まれていたのが分かります。
会期中に他の質問も特別に紹介予定です。
お楽しみに! (は)
会期
~12月6日(日)
開館時間
午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
入館料
大人:300円(250円)
シルバー:250円(200円)
高大生:200円(150円)
小中生:100円(70円)
※()内20名以上の団体割引料金
※障がい者割引有、ココロンカード利用可
※65歳以上の方は、年齢確認のできるものをご提示ください。