2019年05月26日

アトリエ個展シリーズVOL.3「とくおかまほ」展は5月28日(火)からスタートです。

今日は5月なのに気温が高くて夏の様な1日でしたね(^_^;)

さて、5月28日(火)から京都市在住の現代美術家、「とくおかまほ」さんの個展を開催いたします。
とくおかまほさんは、1992年に兵庫県西脇市に生まれ、2015年に京都嵯峨芸術大学造形学科油画分野を卒業し、個展やグループ展を開催するなど精力的に活動を続けている現代美術家です。
とくおかさんにとって、作品制作は、幼児が外で砂山を作ったり、土を掘ったりして遊ぶことの延長のような原始的な行為です。
生活の延長で小規模な世界の作品を作り、大きなインパクトを与えるものを目指して制作を続けています。
現代社会に生きる中で感じた矛盾や偽善に注目し、批評精神と換喩的手法でブラックな笑いを誘う独自の世界を是非、御高覧下さい。

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●作品数:13点
●会 期:令和元年5月28日(火)~6月16日(日)
     午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
     ※最終日は午後3時まで
●休館日:6月3日(月)、10日(月)
※アトリエは入館無料


作家略歴
1992年  兵庫県西脇市に生まれる。
2015年  京都嵯峨芸術大学造形学科油画分野卒業
個展
2014年  「絵画道場vol.59」(京都嵯峨芸術大学)
2015年  「THE REAL ONE ROOM~これがほんとのワンルーム~」(作
    家自宅、京都)
2016年  「カ・ギ・ノ・ア・ナ」(KUNST ARZT、京都)
2017年  「恋愛」(KUNST ARZT、京都)
グループ展等
2014年  「21グラムのゆくえ」(ギャラリーはねうさぎ、京都)
「SAGADASH2014」(Art Space-MEISEI、京都)
2015年  「卒業制作展」芸術学部賞受賞(京都市美術館)
2017年  「うのぜみ 2017」(Step Gallery、東京)
「常設展「徳岡商展」」(作家実家、西脇市)
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2019年05月18日

山田脩二の仕事② 写真・瓦・建築

山田脩二の写真の仕事は、竣工のときの無人の空間性に建築写真の本領を置く領域をはみ出し(踏み外し)、1970年代には、現代写真の領域において高く評価されました。カメラを傾け、広角で「ひいて」撮ることで、全てのものが平等に砂粒のような小さな微粒子の群れとなり、都市のスカイラインが強い印象のもとにせりあがります。こうして山田の写真には、猥雑さと端正さが入り雑じる日本の都市風景のハイブリッド、日常を壊し、改変への欲望を刺激し、常に現状を否定し新しいものへの関心を優先的に露にさせてきた激しくきしみあう風景が淡々と記録されました。一方において山田はアサヒグラフや毎日グラフ等のグラフ雑誌の活動が高揚した時代に取材カメラマンとして日本の伝統的な集落、職人の手技、製造業の現場を巡り、伝統的な庭園や寺社の佇まいを撮影してきました。そこには都市の欲望ともいうべき、東京の果てしないスプロール化と集中のハレーションに沸騰するさまに批評的に向かい合う写真家の姿はなく、むしろ、日本の地域のなにげなく、かけがえのない生活と風景への慈しみ、もの作りの生産、職人のみならず、製品の生産現場への率直な共感と傾倒がみえています。この時期に都市を拠点に各地を撮り歩いた写真は、都市を冷静に距離を置いて眺める態度とは異なり、しばしば、ものの加工現場へと密着し、遥か彼方からの視線を脱臼させて、クローズアップの視覚、ものごとに近く寄って撮ることの意味と意義をつきつめています。

山田の写真には、この引きと寄り、パンとクローズアップの両極端の間合いの危ういバランスが淡々と貫徹されています。「花とアート」展には、そうした花の日常の偶然の姿態と造型的な光が見事なバランスのなかに捉えられています。写真は現実の一部分の切り取り、断片に過ぎませんが、逆に断片的世界への没入がかえって、いつでも、どこでも、現実の生、日常の環境との関係を認識させる醒めた拡がりを持つ可能性を感じさせます。没入と覚醒との危ういバランスの一瞬を捉える鋭敏さは、恐らく、写真と瓦の関係を探るなかにみつけることができます。

山田は、自ら瓦を焼き、その瓦そのものを写真に取り上げ、静物や風景に刻むという、セルフポートフォリオのレイヤリング(重ね着)の試みを展開しました。コンストラクテッド・フォトという現代写真の流れが現れた1980年代と響きあう、このやりとり、山田の身体と瓦との官能的な取り組みは、山田のそれまでの都市写真から何かを奪い去ることになりました。写真のリアルな質感が、自らが製作した瓦に関わることにより、写真の強さにも、写真というジャンルにも、囚われない、過剰な期待も幻滅もしない観点から、新しい写真の可能性を見いだそうとしています。写真としての身体ともいうべき、もう一人の山田脩二を重ね着し、幾つもの人生を楽しむ融通無碍な禅味のある遊び、悦楽の心得を垣間見ることができます。

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山田脩二の写真と出逢い、瓦を愛でる場として「花とアート」展は興味深い場となりました。西脇市岡之山美術館の建築は、日本のポストモダン時代の建築のひとつとして知られています。設計は建築家磯崎新の設計によるものですが、設計段階から磯崎は山田の瓦に関心を示して、美術館の側面の庭に用いています。山田は淡路島津井に引っ越して瓦の生産地域に拠点を移し、瓦を屋根材だけでなく、大地や環境庭園、床材に、瓦の活用の場、タイリング・デザインの場を移そうとし、瓦の新しいアーキテクチャーを再発見しようとしていました。石山修武、象設計集団、伊東豊夫、長谷川逸子、磯崎新が山田の瓦アーキテクチャーの可能性を肯定的な態度で捉え自らの建築作品にさりげなく取り込もうとしました。磯崎設計の西脇の美術館には、庭園や草木、森となじんだ小端立ての山田の瓦の初期の姿がそのままに堪能できます。ポストモダン建築が都市と郊外の記号化の焦点的な身振りだけでなく、自然豊かな環境とともにエイジングのときを重ねています。夕方や日没時には、美術館前庭の横尾忠則の陶板壁画と磯崎新の美術館建築の外壁に巡らせたタイルの帯は、加古川の岩礁とともに、きらきらと日を浴びて輝きます。山田の写真と木端立て瓦の庭の佇まいは対照的に渋くいぶし銀の瞑さとくぐもりのなかに光を柔らかく、目の前にあります。

(山崎均 西脇市岡之山美術館副館長兼主任キュレーター、神戸芸術工科大学教授/本展企画者))
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2019年05月06日

アトリエ個展シリーズVOL.2「宮崎嘉泰」展5月9日(木)からスタートです!

5月9日(木)から、当館アトリエでは、西脇市在住の写真家、宮崎嘉泰さんの個展を開催します!
宮崎嘉泰さん(1940年1月1日~)は、フイルムカメラによるモノクロの銀塩写真にこだわり、活動を続けている写真家です。
本展では、1986年から95年にかけて大阪の街を撮影した写真の中から、現代ではほとんど見かけなくなった「放浪犬」に焦点を当てた写真シリーズを展示します。
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街に溶け込み、人と共存し、それぞれの犬が、それなりの居場所で街になじみ、生きている自然な姿、現在では見られないかつての日常の何気ない風景の佇まいをご覧ください。(み)

【撮影場所】
此花区 西九条、安治川大橋
港 区 波除、弁天埠頭
大正区 泉尾、三軒家東
西成区 北津守、南津守
住之江区 北加賀屋、住之江公園
阿倍野区 旭町
西成区 天下茶屋、山王、太子、萩之茶屋、花園北
浪速区 恵比寿西、新今宮北口、恵比寿東
天王寺区 天王寺公園


●作品数:26点
●会 期:令和元年5月9日(木)~26日(日)
     午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
     ※最終日は午後3時まで
●休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)、祝日の翌日
※アトリエは入館無料
posted by おかのやまへそ at 17:55| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする