2020年03月19日

おうちで楽しむ美術館!池田慎展★第3室ふわふわ篇

本日のおうちで楽しむ美術館は、最後の部屋、第3展示室をご紹介!
この部屋は《ふわふわガバメント》(2015~、作家蔵)を展示しています。
IMG_1734(s).jpgIMG_1737(s).jpg
サイズは可変で、発表の場所ごとにアレンジされています。
フェルト綿を極彩色に編み込み込んだ拳銃の部品が室内空間にふわふわとぶら下がっています。

IMG_1749(s).jpg
ガバメントという言葉は、アメリカ軍が長年使用した通称「コルト・ガバメント」の部品ひとつひとつのパーツを丁寧にフェルトで模したものです。
全ての部品が網羅されておらず、これからも会場に足し続けていくことがパフォーマンスとして意識されています。
実際、会期中に池田さんによって新しく作られたパーツが追加展示されました。
また、未完の部品を組み立てるショーもなされてきました。
IMG_1736(s).jpg
なぜ、重い拳銃の部品を軽く、肌にやさしいフェルト布地でなぞり、分解したまま散り散りに、空間いっぱいに軽快に、カラフルに拡散させて、のどかな気分で浮かせるのかという疑問が湧き起こってきます。そうした問いを追い払うことはできないということ、それこそが、作家が作品にこめたフットプリントであり、さまざまに考えさせることを促す芸術的な意図かもしれません。
山﨑均(西脇市岡之山美術館副館長兼主任キュレーター・神戸芸術工科大学教授、本展企画担当者)


不思議な浮遊感が感じられるインスタ映えの展示なので、
ポーズを決めながら写真を撮られるお客様がたくさんいらっしゃいました!
特に子供たちから大人気^^
池田さんの作品は、見た目はクスッと笑えるものが多いですが、大量消費社会や、銃社会への問いかけ等、身の回りにある素材を使っているからこそ、様々な社会問題を身近な事として考えさせられますね。

3月22日までの開催予定でしたが、コロナウイルスの影響により、3月1日で展覧会は終了してしまいました。
皆さんにもっと池田展を楽しんでいただきたかったです。
岡之山美術館での展示は会期終了となりましたが、驚きと発見に満ちた新しいアート作品を今後も生み出し続けられます!
今後も池田慎さんの活動に大注目です!
posted by おかのやまへそ at 15:53| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

2020年03月17日

おうちで楽しむ美術館!池田慎展★第2室 ぴかぴか篇

おはようございます。
今日は朝から良いお天気ですね~

さて、本日は、第2展示室をご紹介します!
この部屋では、光る作品を展示しています。
IMG_0632.JPGIMG_1701(s).jpg
池田慎は、はやくから浣腸の液体をパッケージごと光らせたシャンデリアの作品を手がけてきました。ここでは、表裏一体の膜面に吸いつく刺繍独特の知覚を大きく超えた三次元の光と電磁波のふるまいをめぐる池田慎の代表的な仕事を紹介しています。
第1室の作品が、包装品の表面や裏面の双対性を扱うトポロジカルな仕事、日用品のみかけの表面の脱構築的な仕事、品々の詩学、日用品を異化する仕事であったとすれば、この部屋は、光と目にみえない電磁波のふるまいや配線配管的な設備系の室内光景、リンパや血管や神経系の管の設えとの接続を図っています。つまり、第1室のそれぞれの品々の作品の次元と、現代都市の光や電気配線網の「編み込み」の壮大なジャングルとをエレガントに結びつけています。
これらの仕事は、具体美術協会の初期のメンバーとしても知られる田中敦子(1932-2005)の仕事、《電気服》(1956)や、電気コードが複雑に絡み合う絵画の仕事を思わせます。池田慎の電気コード作品には、田中敦子の内臓的に絡み合う放埓を多次元的に昇華する多面体や、多包体的な秩序感覚が響きわたっていて、作品を究極的に典雅なものにしています。
IMG_1702(s).jpg
《シャンデリアⅢ》(2018、作家蔵)は、浣腸液のパッケージをシャンデリアのクリスタルのパーツに用いた奇想が印象的です。普段使いの日用品がこれほどの光を浴びて視覚的な次元を獲得したことはなかったといえます。微妙な色彩のグラデーションを見事にチューニングしたエレガンスが感じられます。
IMG_1703(s).jpg
《う回路エフェクター》(2015、作家蔵)は、演奏に使う電子機器のギターエフェクターを真っ二つに割り、切断された配線を電気コードの刺繍でつなぎあわせて、再度、演奏に使えるように繕っています。
IMG_1708(s).jpg
《スイッチ》(2014、作家蔵)は、ほぼ等身大の直径を持つ電気コードによる円形の編み込みの仕事です。電気は、コンセントから円形の電気紋様のコードをめぐり、天井に吊るした電球に届き、光ります。
山﨑均(西脇市岡之山美術館副館長兼主任キュレーター・神戸芸術工科大学教授、本展企画担当者)



この展示室はほんとに大人気でした!
《シャンデリアⅢ》をみたお客様の笑い声や歓声が1F事務室まで聞こえてくることもしばしば・・・(笑)
第1室で見ていただいた小さな作品《過剰包装コトブキ浣腸シリーズ》を作った池田さんは、浣腸が綺麗だなあと感じ、浣腸を使って別の作品を作ろうと思い立ちます。試しに鎖に浣腸を通してみたら、ぴったりはまったので、《シャンデリアⅢ》を完成させました。
IMG_1700(s).jpg
使われた浣腸はなんと200個以上!ケンエー浣腸、コトブキ浣腸等、様々なメーカーのものがあり、サイズも大きなものから小さなものまで色々あります。上部、下部にはピンクの浣腸、中心部分は照明の光が上手く反射するように透明なものが使ってあります。
位置によってサイズも変えて、バランス良く、上手く計算されて取り付けられていることがわかります。

《スイッチ》は、約1㎞の電気コードを円形の網目状に編み込み、その中心にあるスイッチを押すと電気がついたり消えたりするようになっています。
IMG_1704(s).jpgIMG_1707(s).jpg
コードの長さは900mあるので、物理的には約1km先からスイッチを押して電気を付けていることになります。
お客様に説明すると、固い電気コードを根気よく編みこんだ池田さんの労力にびっくりされていました!

美しさだけでなく、驚きと発見と笑いにあふれた第2展示室でした!

次回は、第3展示室をご紹介します^^
posted by おかのやまへそ at 10:49| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

2020年03月15日

おうちで楽しむ美術館!池田慎展★第1デッキ篇

本日のおうちで楽しむ美術館は、第1デッキの展示のご紹介をしたいと思います。

吹き抜け空間には、オープニングで池田さんが身に着けて大盛り上がりだった《花輪》。
IMG_1744(s).jpgIMG_0655(s).jpg
そして、積み上げられた不思議な段ボールが展示されています。
IMG_1742(s).jpg
実はこのダンボール、池田さんが会期中、公開制作で作られた《手作りダンボール》という作品なんです!
西脇のミニコミ新聞紙や、持参された新聞紙を再利用して工作していただきました。
IMG_1689(s).jpgIMG_1687(s).jpg
ダンボールは、一般的に三枚の紙からなり、フルート(段)と呼ばれる厚さをもった構造になっています。
段をつくる「中しん」と呼ばれるサインカーブのような波状の紙を「ライナ」と呼ばれる二枚の紙でサンドイッチして、糊で貼り合わせています。
IMG_1493(s).jpgIMG_1494(s).jpgIMG_1495(s).jpg
気の遠くなる作業を繰り返していきます。。。
段ボールを手作りしようとする池田さんの視点の面白さと、完成までにかける労力、、物語・・・
機械で大量生産される段ボールと違い、《手作りダンボール》は手作りならではの柔らかく温かみある質感と味のある形をしています。

この公開制作は、不定期に開催していたので、池田さんの超絶テクニックを見学できたお客様はラッキーだったと思います。

次回のブログでは第2展示室をご紹介します!
お楽しみに!
posted by おかのやまへそ at 12:00| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする